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 事実の概要 

X(原告・控訴人)の前身であるAは、公園に設置する遊具としてタコの形状を模した滑り台(以下、「X滑り台」という)を製作した。本件は、X滑り台が美術の著作物または建築の著作物にあたるとしたうえで、Y(被告・被控訴人)がタコの形状を模した滑り台2基を製作した行為が、Aから譲り受けたX滑り台に係る著作権(複製権または翻案権)を侵害するとして、XがYに対して損害賠償等を請求する事案である。¶001

原審(東京地判令和3・4・28判時2514号110頁)は、X滑り台の著作物性を否定し、Xの請求をいずれも棄却した。Xはこれを不服として控訴。¶002