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 事実の概要 

警察官Kらは、被告人XのDNA型鑑定に必要な資料の採取等を目的として、Xが所有し居住する本件マンションの敷地内にある本件ごみ集積場(本件マンションの居住部分の建物とは独立して設置されており、屋根があり、正面に施錠設備のない引き戸が2枚設置され、残る三方がブロックによる壁で囲まれた建物)からXが排出したごみを回収することにした。Kは、XおよびXから本件マンションの管理業務を委託されていたD社の承諾を得ず、また、本件ごみ集積場内のごみ収集を行っていたM市環境清掃協業組合(M市清掃組合)の協力も得ずに、無令状で本件マンションの敷地内に立ち入り、本件ごみ集積場の中からXが捨てたごみ袋(本件ビニール袋)を回収した(本件回収行為)。本件ビニール袋の中にあった煙草の吸殻(本件吸殻)と被害者の身体の付着物から検出されたDNA型が一致したという鑑定結果等を得たことから、警察官はこれを疎明資料として発付されたX所有の車に対する捜索差押許可状等を執行し、X所有の車内から採取された資料のDNA型鑑定結果が記載された統合捜査報告書等(本件吸殻関連証拠)を得た。¶001