Ⅰ はじめに

フランスにおいては、1980年代から同性カップルを法的にどのように取り扱うかをめぐる動きが見られ、制度が徐々に整えられてきた。今日、同性カップルはフランスで次のように処遇されている。第1に、同性カップルも男女カップルと同様、婚姻・パクス(PACS:民事連帯契約)・内縁の3つの中からいずれかの形態を選択することができる。第2に、女性同士のカップルが医療的な生殖補助をフランス国内で利用することができ、子と女性カップル双方との間に実親子関係を形成することができる。第3に、代理懐胎の利用が禁止されているため、子と男性カップル双方との間に実親子関係を成立させることを可能にするフランス国内法は存在しないが、破毀院は、2019年12月18日、男性カップルの希望により外国で実施された代理懐胎により子が生まれ、当該カップルが育てているケースについて、両者との親子関係を肯定する判断をしている。