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Ⅰ はじめに

本稿1)は、11名の共同研究メンバー(敬称略)が、行政実効性確保法要綱案(以下、「要綱案」と略す)とパブリック・コメント(以下、「パブコメ」と略す)(高橋滋・松永邦男・濱西隆男・田中良弘)、理論的な検討を要する論点(須藤陽子・野口貴公美・木藤茂・小舟賢・服部麻理子・宮森征司)、諸外国法制の研究(野口)、地方公共団体へのアンケート調査(小舟・周蒨・宮森)に分かれ、研究会で報告のうえ、各自の研究成果をまとめた共同研究成果2)に基づいている。この共同研究成果は、高橋滋編著『行政の実効性確保法制の整備に向けて──統一法典要綱案策定の試み』(民事法研究会、2023年)(以下、「民事法研究会2023年」と略す)として公表している。本稿は、筆者が担当した要綱案とパブコメを中心に取り上げるが、共同研究メンバーの研究成果にも言及する。¶001