Ⅰ. はじめに

本稿は、スタートアップ企業に対する投資(スタートアップ投資)に際して締結される株主間契約に関する法的論点を検討する。スタートアップ企業(ベンチャー企業ともいう)に決まった定義があるわけではないが、一般には、新しい技術、新しいビジネスモデルを中核とする新規事業により、急速な成長を目指す新興企業を指すといえよう1)。なお、スタートアップ企業は、必ずしも株式会社とは限らないが(合同会社など、他の組織形態をとる場合もある)、本稿は、もっぱら株式会社であるスタートアップ企業を念頭に置く。