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▶ 事実

普通地方公共団体であるY市(被告・被控訴人・上告人)の消防職員であったX(原告・控訴人・被上告人)は、任命権者であるA(Y市消防長)から、上司および部下に対する暴行等を理由とする停職2月の懲戒処分(第1処分)を受け、Y市公平委員会に対して審査請求をした。¶001

Xは、第1処分の理由となった暴行等について事情を知っていた同僚Bに対して電話を掛け、Bが裏切るような行為をしたために第1処分がされたのであれば許さないなどと述べた。また、Xは、第1処分の理由となった暴行の被害者の1人である部下Cに電話を掛け、Cの時間外勤務手当の処理に問題があることに言及した上で、第1処分の審査請求手続で処分をより軽くする目的でCと面会する約束をした。その後、Aと相談して面会を取りやめる連絡をしたCに対し、Xは、「お前も加担しているとは思わなかったわ」等の記載があるメールを送信するなどした。¶002