Ⅰ.制度見直しの視点

1.地味な仕組みの改善

行政不服審査制度は改正法施行後見直しの機会を迎えたが、同法が抱える一番の問題は、この仕組みが社会的注目を十分に集めるに至っていないことにある。つまり、地味な制度に止まる点である。これは、一般市民について妥当するものではなく、公務員や法曹関係者にとっても事情は同様である1)。市民等の関心を喚起する上では、当該制度が実効的な権利救済手段になっていることが一つの指標であるが、こうした観点からは、不服審査の認容率(約5%)の改善が不可欠であろう2)