Ⅰ.はじめに

本稿は、情報を主題として、社会変容と憲法の関係について考察する。従来、情報をめぐる社会と憲法の関係は、伝達手段の発達に即して理解されてきた。すなわち、言論や出版が主要な伝達手段であった近代社会においては、個人の表現の自由を保護することが問題であったのに対して、出版技術の発達に伴い新聞社や出版社が大規模化し、ラジオやテレビが重要な伝達手段となった現代社会においては、送り手と受け手が分裂しているため、国民の知る権利を確保することが問題となっている1)。こうした理解を前提とすれば、現在では、主要な伝達手段となったインターネットが重要な問題となる。