社会の変容との関わりで違憲審査制を論じるという課題を引き受ける際、あり得る幾つかの議論の筋の中から、本稿は、次のような問いの探求を選択したい。即ち、社会の変容の中で違憲審査制も変容したか、違憲審査制が変容した(或いはしなかった)としてそれをどのように評価するか。このように違憲審査制自体の変容に照準すると、「違憲審査の活性化」1)を巡る言説が、まず想起される。本稿も、これを考察の出発点に採る。「活性化」として論じられた現象が、それ以前の違憲審査制の在り方からの重要な変容であったと考えるからである。