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CASE 1

A社は、現代美術家Bに、本社ビルの前庭に設置するアート作品の制作を依頼した。Bは、公衆電話ボックス状の造形物にデジタル映像を投影し、電話ボックス内を色とりどりの魚が泳ぎ回っているように見えるインスタレーション(B作品)を制作した。ところが、作品完成後、A社は、芸術家Cが数年前にこれに類似する作品(C作品)を制作・公開していたことを知った。C作品は、電話ボックス様のケースに水を張り、本物の金魚を入れて泳がせるというものだった。Bは、「C作品を参考にしたが、真似たつもりはない」と述べている。たしかに、C作品は電話ボックス内に実際に赤い金魚を泳がせているが、B作品は、魚が回遊する映像を使っている。また、C作品では、ボックス内の電話機の受話器がハンガーから外れてその受話口から気泡が出ているのに対し、B作品の電話ボックスは受話器を掛けた状態である点も異なる。A社は、顧問弁護士に意見を求めた。

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