▶ 事実

会社法2条5号所定の公開会社でない株式会社(非公開会社)であり、その定款に、「株主は、代理人により議決権を行使することができる。但し、代理人は当会社の株主1名に限る」という規定があるY(被告)は、令和2年6月11日、第77期事業年度計算書類承認の件、剰余金の処分の件、ならびに、取締役及び監査役の報酬の件(本件各議案)を議案として、定時株主総会(本件総会)を同月25日午前11時にYの本店所在地において開催する旨の招集通知を発した。A弁護士は、Yの株主であるX(原告。25万2000株保有)の代理人として、Yに対し、A弁護士が本件総会にXの代理人として出席することを認めるよう要請したが、Yはこの代理出席を認めず、Xは欠席とされた。本件総会は、議決権を有する株主7名のうち5名(その議決権数353万5000個)が出席し、本件各議案が満場一致により可決された(本件各決議)。そこで、Xが、本件総会における本件各決議について、決議の方法が法令及び定款に違反していると主張して、その取消しを求めて訴えを提起したのが本件である。