Ⅰ. 契約の電子化とスマート化

日本で、契約や取引の「電子化」が語られるようになった時期は、1990年前後である。電気通信市場の自由化により、電気通信回線を一般企業が広く利用できるようになったことで、企業間の電子データ交換(EDI)が発達した1)。その後、1990年代の後半からインターネットが普及するにつれて、ネット上の契約が出現し、特に消費者取引においてさまざまな問題が認識されるようになった2)。このような意味の「電子契約」とは、契約プロセス、とりわけその成立プロセスの一部が電子化された契約とみることができよう。