▶ 事実

株式会社A銀行の従業員であったBは、平成24年4月23日から同年10月17日まで、継続的に長時間労働に従事しており、同年6月20日以降の時間外労働時間は常に1カ月合計100時間を超えており、同人が死亡する前の1カ月については合計209時間にまで上っていた。Bは、長時間の過重な労働により、同年10月初旬にうつ病を発症し、その影響により、同月18日、自殺した。そこで、Bの遺族であるX(原告)らがAに損害賠償等を求めて訴えを提起したところ、熊本地判平成26・10・17判時2249号81頁は、Aは業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意すべき義務を怠ったとして請求を一部認容し、この判決に基づき、Aは損害賠償金等をXらに支払った。