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事実

X1(本訴原告・反訴被告)が所有する船舶(以下、X1船)は、平成26年11月15日19時14分03秒に沖縄県金武中城港中城湾新港(以下、本件港)に向けて、防波堤を全速力前進に近い速力11.1ノットで通過した後、航行時間及び航路を短縮するため、狭い水路(幅約350mないし440m。以下、本件水路)の中央やや左側を航行した。本件港には水深13mに掘り下げられた水路(以下、本件掘下げ済水路)があった。X1船は、同日19時15分13秒頃、同日19時17分03秒頃及び同日19時17分15秒頃に各々左転し、さらに同日19時18分頃、見張りを十分に行わなかったため、Y(本訴被告・反訴原告)の賃借する船舶(以下、Y船)に気付かないまま、着岸予定岸壁に向けて左転を開始した(以下、本件急左転)。この頃、X1船はY船を初めて認めたが、Y船が左転しているものと考えて機関を全速力後進とし、手動操舵に切り替えて左舵一杯とした。¶001