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事実の概要

納税者X(原告)は、平成6年4月、生命保険会社A社との間で個人募集代理店契約(本件代理店契約)を締結した。もともとXは保険代理店であるB社の正社員として経理事務に携わってきたが、当時の法律上、B社は複数の保険会社と代理店契約を締結できなかった。そこでB社は複数の生命保険会社の商品を扱うため、Xを含む従業員に代理店資格を取得させ、実質的な保険募集業務はB社で行うこととしたのである。このような目論見の下、平成6年5月、Xは、A社から得る代理店報酬(本件代理店報酬)がすべてB社に帰属する旨の労働契約をB社と締結した。この後もXは保険募集業務に従事せず、代理店業務に係る帳簿等も作成していなかった。本件代理店報酬は源泉徴収税額(本件源泉徴収税額)を控除した残額がX名義の普通預金口座に振り込まれていたものの、その通帳印鑑はB社が管理し、振込直後に全額がB社の口座に移されていた(この後、A社からBの口座に直接振り込まれるようになった)。¶001