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有斐閣法律用語辞典第5版
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事実の概要
本件は、工作物責任(民717条1項)に基づきY(被告・被控訴人・被上告人)に損害賠償を請求したX(原告・控訴人・上告人)が、同時に訴外保険会社Aから人身傷害保険金(人傷保険金)の支払を受けていた事案である。Aの用いる自動車保険契約にかかる普通保険約款(本件約款)中には限定支払条項(本件限定支払条項)が定められていたが、Aは本件限定支払条項に基づく減額をすることなく保険金を給付した。争点は、Aが本件限定支払条項に基づく減額をしないまま人傷保険金を支払った場合に、裁判所が素因減額を認めたとき、素因減額部分への優先充当が認められるかである。なお、YのXに対する損害賠償額につき、素因減額後の損害額は658万9073円となり(3割減額)、ここから2割の過失相殺をした後の損害額は527万1258円となる。過失相殺後の損害額から既払金を控除すると残額は447万1258円となる。¶001
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永下泰之「判批」令和7年度重要判例解説(2026年)66頁(YOLJ-J1623066)