事実
平成14年頃、被告Y(中華人民共和国国籍)は、亡A(日本国籍・令和5年死亡)の父であった亡Bが経営するa株式会社の通訳として来日していたが、亡Bとは愛人関係にあった。亡Bは、Yに日本人の配偶者の在留資格を与えるため、亡Aに対し、Yと婚姻することを依頼し、亡Aがこれを承諾した。亡Aの戸籍には、平成14年2月8日に中華人民共和国の国籍を有するYと同国の方式により婚姻し、同月18日、名古屋市港区長に対し婚姻証書を提出した旨の記載がある。婚姻の前後を通じ、亡AとYが同居したことは一度もなく、両者の間に夫婦の実態は存在しなかった。Yは、亡Aとの婚姻(以下「本件婚姻」という)の約1年後の平成15年2月6日、日本から出国し、以後、日本に入国した記録は見当たらない。この出国以降、亡AとYは音信不通となった。仮に、本件婚姻の存在を前提とすると、亡Aの法定相続人は、母である原告Xと配偶者であるYの2人となり、本件婚姻が無効であれば、Xのみとなる。¶001