はじめに
令和6年5月17日に成立し、同月24日に公布された「民法等の一部を改正する法律」(令和6年法律第33号)により民法及び民事執行法の一部が改正され(以下、改正された民法を「改正民法」といい、この改正の前後を通じ民事執行法を単に「法」という)、扶養義務等に係る債権に基づく財産開示手続等の申立ての特例(法167条の17)が新たに設けられた。これは、養育費等を請求債権とする民事執行の申立ての負担を軽減する目的で、①財産開示手続、②給与債権に係る第三者からの情報取得手続、③財産開示手続や第三者からの情報取得手続により明らかになった給与債権の差押えの手続を1回の申立てにより連続的に行うことができる仕組み(以下、この仕組みに係る手続を「ワンストップ執行手続」という)を創設したものである1)。そして、このワンストップ執行手続固有の事項について規律する「民事執行規則の一部を改正する規則」(令和7年最高裁判所規則第14号。以下、この改正の前後を通じ民事執行規則を単に「規則」という)が令和7年10月22日に公布された。ワンストップ執行手続に係るこれらの規定は、いずれも令和8年4月1日に施行される。¶001