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事実

本件は、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(以下「被爆者援護法」という)1条に規定する被爆者であるX(原告・控訴人・被上告人)が、被爆者援護法11条1項に基づく認定(以下「原爆症認定」という)の申請をしたところ、処分行政庁からこれを却下する旨の処分を受けたことから、その取消しと国家賠償を求めた事案である。¶001

最高裁では、経過観察を受けているXが被爆者援護法10条1項にいう「現に医療を要する状態にある」と認められるか否か(要医療性が認められるか否か)が問題となった。¶002