Ⅰ. はじめに

日本の広告市場において、デジタル広告費用は2019年にテレビ広告を上回り、2020年には主要四媒体と言われる新聞、雑誌、ラジオ、テレビの合計2兆2536億円に匹敵する2兆2290億円にまで成長している1)。COVID-19の流行のような大きな社会的変動や一般的な景気の動向に関わりなく、一貫して高い成長率を示しており、この傾向は当面続くものとみられている。

デジタル広告の急激な発展要因の1つとしてITの進化があげられる。その一方であまりに早い進化により、デジタル広告は技術からビジネスモデルに至るまで、あらゆる面で変化し続けることが常態化し、その結果、複雑で不透明なエコシステムが形成されるに至った。