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((5)より続く)¶001

Ⅳ 検討課題(承前)

4 登録後の調整(承前)

(3) 内部分裂型

(a) プレゼンテーション――権利濫用、商標法26条1項1号

① 権利濫用¶002

山本内部分裂型につきましては、デザイナーご自身のお名前をブランド名とし、その商標権を会社が持っている場合において、デザイナーであるご本人が会社からいなくなり、独立した事案が想定されます。すなわち、独立後、デザイナーがご自身のお名前を使っているというような場合に、会社はそのお名前の商標権に基づいて、デザイナーに対して権利行使できるのかということが問題になりそうです。法的には、そのような権利行使は権利濫用になるのかという論点が想定されます。この点、内部分裂型の権利濫用にかかる裁判例ついても、すでに朱子音先生の先行研究で、「内紛型」として詳細なご分析がなされております1)。朱先生によると、裁判例においては、内部分裂前に既に商標権が取られていた事案では、分裂前における契約の解釈、場合によっては黙示的な契約の解釈をしたうえで、その前提に反する場合に権利濫用とするケースがほとんどであったということです2)¶003