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((4)より続く)¶001

Ⅳ 検討課題(承前)

4 登録後の調整

(1) はじめに

山本続いて、他人の氏名を含む商標が、無事登録された後に生じうるであろう問題について、いくつか検討した事項を報告させていただけたらと思います。¶002

  1. 例1)デザイナーの独立等=内部分裂型
     ・Halston(買収・権利売却→ビジネス上の決定権なし→解雇)
     ・Kate Spade(買収→Frances Valentineで独立)等
  2. 例2)商標登録されている氏名と同姓同名の他人における使用=非内部分裂型
     ・「きくちたけお」さんがファッションビジネスを行う場合

まず、登録後に生じうる何らかの問題といいますか、紛争として、最も想定されるものは、登録商標に含まれるお名前のデザイナーご本人が、他人の氏名を含む商標権を有する会社から、独立するといったような事案が考えられるかと思います。独立と言いましても、内紛など、いろいろなパターンがあろうかとは思うのですけど。過去、こういった事案はファッション業界に数多くあるようです。たとえばアメリカの大変有名なデザイナーだったHalstonさんは、資金難などが原因だと思うのですけれど、デザイナーとして活躍されていたときに、ある企業に買収されて、そのときに商標権も売却した。その中でビジネス上の決定権がなくなって、さらには解雇に至ったということで、Halstonさんが、ご自身のお名前にかかる商標を使えない事態になったケースがございます。また、Kate Spadeさんに関しては、お名前を用いたKate Spadeという有名なブランドが、コーチに買収されまして、もちろん、そのときに、Kate Spadeの商標も持っていかれているわけでして、その後、デザイナーご自身は、Kate Spadeというお名前を使わず、Frances Valentineという名前のブランドで再出発をされていらっしゃったようです。¶003