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 事実の概要 

山口県阿武町は、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金として振り込むべき4630万円を、A銀行B支店に開設された被告人名義の普通預金口座に誤って振込入金した。被告人は、当該金銭が自己に無関係であることを認識していたにもかかわらず、複数回にわたり、次の方法によって財産上不法の利益を得た。なお、誤振込みの事実については被告人の送金行為前にA銀行も把握していた。¶001

 ⑴ 

携帯電話からオンラインカジノサイトにアクセスし、同サイトの決済システムを利用し、A銀行のデビット取引に係る決済代金の支払等の事務処理に使用される電子計算機に対し、デビットカード情報を利用し、振込みを依頼する旨の情報を与え、オンラインシステムにより、A銀行本店に開設されたデビット資金精算口口座の預金残高を増加させて、オンラインカジノサービスを利用し得る地位を得た。¶002