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左から、石田京子、工藤舞子、重富琢也、道 あゆみ

Ⅰ はじめに

石田それでは、座談会を始めさせていただきます。法テラス(日本司法支援センター)は、2004年に制定された総合法律支援法(平成16年法律第74号)に基づき2006年4月に設立されました。その背景には司法制度改革審議会の議論があり、法の支配の実現のために日本中どこでも、誰もが法律による解決手段にアクセスできるような仕組みを整備することが本法律の目的でした。今年、総合法律支援法の制定から20年が経過しました。コールセンター業務や常勤のスタッフ弁護士を配置した法テラスの法律事務所の業務もすっかり社会には定着したと思っていますが、この20年間で日本社会全体も大きく変容しています。社会の変化やそれに伴う法的需要を法テラスやそこで働く弁護士の皆様がどのように考えているのか。また、数で言えば圧倒的に多い一般の弁護士は、法的需要の変化をどのように捉えているのか。20年の到達点と今後の課題について、主に現場から見た司法アクセスの促進という視点から、最前線で活躍されている先生方と共に議論していきたいと思います。¶001