FONT SIZE
S
M
L

事実

本件は、登記官AがX1・X2の相続を原因とする所有権移転等の登記申請を却下する旨の各決定をしたことを不服として、国Yにこの各決定の取消しを求める事案である。¶001

当事者関係図
L2411010_01.jpg

この前提として、X1・X2はBの子である。また、被相続人CはBの死亡より後に死亡している。以上のB・C・X1・X2には、大変複雑な次のような関係があった。¶002

一方でまず、被相続人Cと、X1・X2の親Bの関係を考えると、CとBはもともと相続関係を生じさせるような親族関係ではなかった。しかし、BがCの実親Dの養子になることにより、BはCの妹となった。そして、上記のように妹Bは兄Cの死亡より前に、すでに死亡しているため、民法889条2項によりBの子であるX1・X2への代襲が問題となる。¶003