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事実

本件は、旧優生保護法に基づき生殖を不能にする手術がなされたXら(原告・控訴人・被上告人)が、国Y(被告・被控訴人・上告人)に対して、旧優生保護法の関係規定(旧優生保護法規定)が憲法13条・14条1項等に違反するものであって、Xらはこれに基づく上記手術によって精神的・肉体的苦痛を被ったなどと主張して、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求める事案である。¶001

民法上の争点は、本件に民法旧724条(平成29年法律第44号による改正前)が適用されることを前提として、同条後段の規定により本件の損害賠償請求権がいわゆる除斥期間により消滅したか否かである。具体的な争点は、除斥期間の主張には例外が認められないか(最判平成元・12・21民集43巻12号2209頁〔以下「平成元年判例」〕は例外なしとした)、である。¶002