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事実の概要

モディファイヤーは、プラスチックに少量添加することにより、衝撃強度等を改良し、生産性等を向上させるために利用される改質剤であるが、本件は、塩化ビニル樹脂向けモディファイヤー(本件商品)について、三菱レイヨン(M)、カネカ(K)およびクレハ(C)の3社(以下、「3社」)が平成11年および平成12年の2度にわたり販売価格の引上げを決定したとされた事件である。本判決は、MおよびK(以下、「2社」または「原告ら」)が本案の審判審決について提起した審決取消請求訴訟の東京高裁判決である。なお、Cは、ローム・アンド・ハース・カンパニーに営業を譲渡し、その子会社が本件商品を製造しローム・アンド・ハース・ジャパン(R)に供給し、同社が販売するようになったことから、Cには課徴金納付命令が発出された。Cがこれを争ったため審判手続が開始され、課徴金の納付を命ずる審決が出され確定している(平成21・11・9審決集56巻第1分冊403頁)。¶001