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事実の概要
(1)
X(クボタ)、Y(栗本鐵工所)、Z(日本鋳鉄管)の被告会社3社は、ダクタイル鋳鉄管(以下、鋳鉄管とする)の製造販売事業を営む事業者である。被告会社3社の従業者たる被告人9名は、相互に共謀の上、平成8年8月20日ころ、平成8年度に日本国内で需要が見込まれる鋳鉄管の受注に関し、総需要見込数量にXにつき63%、Yにつき27%、Zにつき10%の各比率をそれぞれ乗じた数量に、各被告会社の平成7年度の受注数量等を勘案した数量を加減して算出した、平成8年度に各被告会社が受注すべき数量の上記総需要見込数量に対する比率を決定し、同年度末までに、各被告会社において、それぞれの受注数量の総需要数量に対する比率を上記決定に係る比率に合致させる等の受注調整を行う旨合意し、もって、各被告会社が共同して、鋳鉄管の受注に関し、各被告会社の事業活動を相互に拘束することにより、公共の利益に反して、鋳鉄管の受注に係る取引分野における競争を実質的に制限した。また被告人9名(うちYの従業者1名は交代)は、平成9年7月9日ころ、平成9年度に日本国内で需要が見込まれる鋳鉄管の受注に関しても、同様の合意に基づく受注調整を行っていた。¶001