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Ⅰ 企画の趣旨

2024年3月15日、文化審議会著作権分科会法制度小委員会「AIと著作権に関する考え方について」(以下「考え方」という)が公表された。本特集では、「考え方」の概要やポイントを解説するとともに、法実務に今後どのような影響を及ぼすか検討を行う。¶001

Ⅱ 「考え方」の骨子

各論点の検討に先立ち、「考え方」の骨子を抜粋しておきたい。¶002

1 はじめに(「考え方」2頁~3頁)

著作権法の解釈は、本来、個別具体的な事案に応じた司法判断によるべきものであるが、生成AIと著作権の関係に関する懸念を解消するために、判例及び裁判例の蓄積を待つのみではなく、解釈に当たっての一定の考え方を整理し、周知すべく、「考え方」は取りまとめられた。¶003