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 事実の概要 

X(原告・控訴人=被控訴人・上告人)は、国家公務員一般職として経済産業省(経産省)で勤務してきたトランスジェンダー(male to female)である。Xは、幼い頃から性別違和を抱いていたが、平成10年頃から女性ホルモンの投与を受けるようになり、平成11年頃に性同一性障害(性別不合)である旨の診断を受け、平成20年頃から女性として私生活を送るようになっていた。なお、Xは、健康上の理由から、性別適合手術は受けておらず、戸籍上の性別は男性のままであった。¶001