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2022(令和4)年11月から2023(令和5)年10月までの1年間に公表された裁判例で、民法に関連するものを取り上げる。¶001

Ⅰ 民法総則

1 信義則に基づく履行請求の制限

大阪地判令和5・2・3(消費者法ニュース135号153頁)は、OA機器の訪問販売を行う会社Aが、違法な勧誘により電話機のリース契約を会社Yと締結した事案において、リース会社Xが、ユーザーYにリース料を請求できるかが争われた。判決では、リース契約の有効性は認めたものの、Xがリース事業協会の定める小口リース取引についての自主規制規則に即して販売店を適切に確認していれば契約締結を回避できた可能性があったとして、信義則上、XのYに対する請求は総リース料の7割に制限されるとした。¶002