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2024年1月9日、韓国国会本会議において、「犬の食用目的の飼育・と殺及び流通等の終息に関する特別法(以下『犬食用終息法』)案」が、全会一致(賛成210人、棄権1人)で可決され、同年2月6日に公布された。韓国では、犬を食べる文化が今も残っているが、同法の制定により、韓国の伝統文化の一つに終止符が打たれることになった。¶001
犬食用終息法は、本則18条及び附則から成る。同法は、人と動物の調和のとれた共存を目指す動物福祉の価値の実現に資することを目的としており(1条)、食用を目的として犬を飼育、繁殖、と殺、流通、販売(犬を原料とした食品を含む)することを禁じている(5条)。これに違反して犬を食用にと殺した者は、3年以下の懲役又は3000万ウォン(1ウォンは約0.1円)以下の罰金に、飼育、繁殖、流通、販売した者は2年以下の懲役又は2000万ウォン以下の罰金に、それぞれ処される(17条)。犬食自体は罰則の対象ではないが、事実上、犬食を禁じる内容となっている。¶002