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事実の概要
埼玉県警察は、オウム真理教の集団生活施設で使用されている普通貨物自動車について、被疑者が、いわゆるNOx規制法の適用を免れるために、当該自動車の使用の本拠地について自動車登録ファイルに不実の記録をさせ、これを備え付けさせた旨の電磁的公正証書原本不実記録、同供用の嫌疑を有し、差し押さえるべき物を「組織的犯行であることを明らかにするための磁気記録テープ、光磁気ディスク、フロッピーディスク、パソコン一式」などとする捜索差押許可状の発付を得て、当該集団生活施設を捜索した(当該自動車はオウム真理教の集団生活施設間を結ぶシャトル便として利用されていたことから、警察は、本件が組織的犯行であるとの嫌疑を有したようである)。同警察は、オウム真理教においてはコンピュータ起動時にデータを瞬時に消去することのできるソフトを開発しているとの情報を得ており、以前に教団の別の施設を捜索した際に押収したパソコンのデータを消去されたこともあったため、当該集団生活施設を捜索した際、捜索により発見されたフロッピーディスク108枚およびノート型パソコン1台等について、現場で内容を確認することなくそれらを包括的に差し押さえる処分を行った。¶001