事実の概要 

納税者X(原告・被控訴人・被上告人)は、平成16年12月、Xの母の死亡により開始した相続(本件相続)につき、遺産分割未了として相続税法55条に従い法定相続分を相続したものとして、他の共同相続人6名とともに、Xの課税価格23億円弱、納付すべき税額11億円弱として相続税の申告を行った。この申告において、Xは遺産として受領した取引相場のないA社およびB社株式(本件各株式)をそれぞれ1株当たり1万2000円弱、2万1000円強と評価して申告したところ、Xの所轄税務署長Cは本件各株式の価額が過少である(1株当たりA社株式1万9000円強、B社株式6万5000円弱)などとして増額更正処分(前件更正処分)を行った。Xは、申告税額を超える部分の増額更正処分を不服として出訴したが、第一審東京地判平成24・3・2(判時2180号18頁)はA社株式につき1株当たり5000円弱、B社株式につき3万1000円強(正しくは1万9000円強)と評価して申告税額を超える前件更正処分を取り消し、控訴審東京高判平成25・2・28(裁判所Web〔平24(行コ)124号〕)(前件判決)も第一審判決を引用して控訴を棄却して確定した(前件判決を受けて国税庁長官は平成25年5月に財産評価基本通達を改正した)。