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Ⅰ はじめに

米国は、GDPが世界で1位、人口も約3億3500万人で、市場として有望であり、米国進出を行い米国で製品やサービスを提供する企業は多い。米国は、特許出願件数も世界トップクラスであり、また、他国に比べ特許訴訟の件数も多い。しかし、米国訴訟は、ディスカバリーの存在や陪審制度をはじめ、日本の訴訟制度と異なるところが多く、米国進出にあたって米国特有の留意点を把握しておくことは重要である。本記事では、日本の特許訴訟と比較しつつ、米国特許訴訟の留意点を説明するが、管轄、証拠収集制度、特許無効の争い方、判断者、損害賠償額算定の方法の違いに絞って説明をする。¶001