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事実

Z株式会社(補助参加人、以下「Z社」と称する)はゴム工業用品等の製造販売等を主な事業とするグループ企業の持株会社で、平成23年当時、東証第2部上場の委員会等設置会社であった。Y1~Y3(被告・被控訴人)はZ社の当時の取締役である。Z社は平成23年6月、訴外A社が保有していた訴外B社及びその関連会社1社の株式(以下「本件株式」と称する)を譲渡により取得した(以下「本件株式取得」と称する)。B社は和菓子等の製造販売等を業とし、関連会社とともにB社グループを形成しており、従前はA社がB社の発行済み株式全部を保有していたが、本件株式取得によってZ社がその49%を保有するに至った。なお、A社はY1の資産管理会社で同人が代表取締役かつ100%株主であり、Y1・Y2はB社の代表取締役でもあった。また、本件では中心的に取り上げられていないが、平成20年頃にZ社はA社関連会社から出資を受ける一方で別のA社関連会社の債券を大量購入しており、循環取引ではないかとの嫌疑を受けている。そして平成23年においてもこの債券の多額の未償還金が残っていた。¶001