事実の概要 

X(原告)は、セラミックス製品の製造を主たる事業とする内国法人であり、セラミックス製のディーゼル車用微粒子除去フィルター(以下「DPF」または「本件製品」という)の製造に関する特許権やノウハウ等の無形資産を有していた。Xは、EUでの自動車排ガス規制(以下「Euro規制」という)の強化により本件製品の需要増加が見込まれることから、その生産拠点としてポーランドに新会社を設立する事業化決定(以下「本件事業化決定」という)をし、平成15年にA(国外関連者)を設立した。Aは、本件製品を量産することができる生産設備を整備した(以下「本件設備投資」という)。Xは、Aとの間で上記無形資産の使用に関するライセンス契約(以下同契約に係る取引を「本件国外関連取引」という)を締結した。Aは、その無形資産を使用して本件製品を製造し、ドイツにあるXの間接子会社である訴外Bを通じて、欧州の自動車メーカーに販売していた。当時、本件製品の製造販売は競合他社との2社寡占状態にあり、Euro規制の適用拡大とともに、Aの売上高は急速に伸びていた。また、本件製品の製造に関して、Aが得た知見・ノウハウにより、本件製品の品質不良問題が改善し、Aの売上高営業利益率も増大していた。