事実の概要 

判文によると以下の事実が認められる。株式会社X(原告・被控訴人・被上告人)は、平成24年4月1日から平成25年3月31日の連結事業年度(以下、「本件連結事業年度」)において、外国子会社A(Xが本件連結事業年度を通じて出資持分の全部を取得している)から資本剰余金および利益剰余金を原資とする剰余金の配当(以下、「本件配当」)を受けた。本件配当の原資はAの子会社Bからの利益の配当であり、AはXに対して、総額6億4400万ドルを、資本の払戻しである1億ドル、利益の分配である5億4400万ドルに分割し、平成24年11月14日に送金した。Xは平成25年7月31日に、納税申告(以下、「本件申告」)を行ったが、その核心は以下のようである。すなわち、前叙の1億ドルのみにつき、法人税法(以下、「法」)24条1項3号(現4号。以下同じ)の資本の払戻しとし、Aの直前資本金額(2億1105万7771.56ドル)に、減少資本剰余金額(1億ドル)の簿価純資産価額(9768万4743.50ドル)に対する比率(施行令規定割合)を乗じるところ、法人税法施行令(以下、「施令」)23条1項3号(現4号。以下同じ)により、それは1となるため、直前資本金額と直前払戻等対応資本金額等が同額となり、加えて、XはAの出資持分をすべて有しているため、株式対応部分金額も同額となり、結果としてみなし配当金額はゼロである。その上で、79億5100万円(前叙の1億ドル)を法61条の2第1項にいう有価証券の譲渡対価とし、Xの本件配当直前のAに対する出資の帳簿価額は208億6980万9622円であり、制度上その全額が有価証券の譲渡原価となり、両者の差額129億1880万9621円を有価証券譲渡損失額として損金算入する。