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 事実の概要 

X・YはいずれもA・Bの子であるが、Aは生前、自己所有の不動産、動産、株式等の財産全部をXに相続させる旨の自筆証書(以下「本件遺言書」という)による遺言(以下「本件遺言」という)を作成していた。Yは、Aの死後、Xに対し、YがAの遺産を法定相続分の割合により相続したなどと主張して、Aの死後にXが払い戻したA名義の預金の返還、Aの生前にAからXに所有権移転登記がされた不動産についての抹消登記手続等を求める訴えやXによる不動産の占有やAの預金の一部の払戻しを理由とする不当利得の返還等を求める訴え(以下「前件本訴」という)を提起した。¶001