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事実の概要

Y1(被告・被控訴人=附帯控訴人・上告人)およびY2~Y5(被告・被控訴人・上告人)は、Aを共同相続した。Y1(Aの妻)の相続分は3分の1、Y2~Y5(Aの子)の相続分は各6分の1である(昭和55年法律51号による改正前の民法900条1号〔子の相続分を2/3、配偶者の相続分を1/3としていた〕)。遺産分割前に、Y1は、Y2~Y5に無断で、Y1~Y5の名義で、共同相続財産中の本件土地をBに譲渡し、Bは、これをさらにX(原告・控訴人=附帯被控訴人・被上告人)に譲渡した。なお、本件土地については、相続を原因として持分をY1が1/3、Y2~Y5が各1/6とする共同相続の登記がされた後、Y1の持分の1/2(全体の1/6)については、すでにXに対する移転登記が行われている。Xは、Y1~Y5を相手どって、本件土地について、主位的に、①その譲受人として、Yらの共有持分権の移転登記手続を求め、予備的に、②本件土地のY1の持分の譲受人として、共有物分割を求めた。1審は、Y1にY2~Y5の持分権を処分する権限がなかったとして①の請求を棄却し(Y1に対する移転登記請求のみ認容)、②については遺産分割手続によるべきであるとして訴えを却下(移転登記手続の請求も棄却)した。原審は、①についてのXの控訴を棄却。②については、Xの訴えは適法(共有物分割請求が許される)として、1審判決を取消し・差戻し。Yらは、Y1の相続分を取り戻した(民905条)などとして上告。¶001