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Ⅰ 事実の概要
2023年6月29日、連邦最高裁は、大学入試における人種的マイノリティのためのアファーマティブ・アクションについて、合衆国憲法第14修正の平等保護条項に違反すると判示した。問題となったのは、ハーバード大学およびノースカロライナ大学における入試プログラムである。両大学はいずれも入学の困難ないわゆる難関大学であって、入学できるかどうかは、生徒の成績、推薦状または課外活動への参加状況によって決まるが、その過程では人種も考慮され、時に人種が学生の入学にとって決定的な要因・役割を果たすこともある。¶001