グローバル環境下における個人データの処理とガバナンス

Ⅰ　グローバル展開に伴って生じる個人データの処理に関する課題

個人データを処理することなくビジネスを遂行することは想定し難く、消費者・Webサイト訪問者・取引先担当者・自社従業者・採用候補者等、事業活動のあらゆる場面において個人データを処理することはもはや当然となっている。¶001

個人データは、データという性質ゆえ、ヒト・モノ・カネに比較すると遥かに容易に国境を越えて移転し、それゆえに各国におけるルールに目を配る必要が生じる。他方、個人データの処理に関する最近のトピックを概観するだけでも以下のように多種多様なものがあり、データ処理に関するガバナンスを機能させることは容易ではない。¶002