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有斐閣法律用語辞典第5版
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Ⅰ 合併シミュレーションとその位置付け
合併シミュレーションとは、差別化された商品の市場における合併の効果を、経済理論モデルを用いたシミュレーションによって直接予測する手法の一つである(本稿では、「企業結合」と「合併」とを文脈に応じて互換的に用いる)。これは、産業の重要な特徴を反映した理論モデルを使って、合併による価格上昇割合や社会厚生の変化を予想するもので、久保論文で詳述されているように、合併による効率性を考慮することや社会厚生の変化の計算も可能である点で、独占禁止法による企業結合規制において非常に有用なツールの一つになっている。ただし、これも久保論文で指摘されているように、様々な仮定や詳細なデータが必要となる点や、精緻な分析とのトレードオフに直面する場合がある(現実の企業結合審査では審査時間の制約も大きい)点に留意が必要である。このため、合併シミュレーションは万能ではなく、それが威力を発揮する場合を慎重に見定める必要性がある。¶001
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林秀弥「企業結合規制と合併シミュレーション」ジュリスト1581号(2023年)59頁(YOLJ-J1581059)