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事実の概要

公取委は、株式会社サイネックス及び株式会社スマートバリュー(併せて以下「両社」)の行為が競争者に対する取引妨害(一般指定14項)に該当し独禁法19条に違反する疑いがあると認められたとして、令和4年5月12日、両社に対して確約手続に係る通知を行った。¶001

公表文によると、違反被疑行為は、自らのホームページをリニューアルする業務(以下「本件業務」)の発注を検討している市町村及び特別区(以下「市町村等」)が本件業務の仕様において定めるホームページの管理を行うために導入するコンテンツ管理システム(以下「CMS」)について、両社が、自らだけではCMSに係る仕様を決定することが困難な市町村等に対して、オープンソースソフトウェアではないCMS(以下「非オープンソースCMS」)にすることが当該ホームページの情報セキュリティ対策上必須である旨を記載した仕様書等の案を配布するなどして、オープンソースソフトウェアのCMS(以下「オープンソースCMS」)を取り扱う事業者が本件業務の受注競争に参加することを困難にさせる要件を盛り込むよう働き掛けていた、というものである。なお、サイネックスとスマートバリューは、包括的事業提携及び販売委託の関係にあり、サイネックスがスマートバリュー製のCMSを提供している。¶002