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社会において問題が認識されているが、対応の方策については一致をみていないところで、立法に関する議論を進めるためにはどうすればよいか。「同性カップルの法的処遇に関する論点整理」(以下では「本論点整理」という)は、このような問いに答えようとした1つの試みである。以下では、こうした観点から、本論点整理の特徴と課題について所感を述べることとしたい。

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本論点整理は、「立法論的な検討のための基礎作業として行ったものであり、何か特定の立場にコミットするものではない」と自己規定されている(本誌1577号76頁)。このこと自体は、多くの論点整理といわれるものに共通する。しかし、本論点整理の特徴は、法制度・法規定の整備という法制的なレベルに意識的に定位しているところにある。