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Ⅰ. はじめに
本稿においては、ロシアのウクライナ侵略に対する諸国家による主要な反応である対ロシア経済制裁について国際法の観点から検討する。まず、Ⅱにおいて経済制裁全般について概説し、Ⅲにおいてロシアに対する貿易制裁、Ⅳにおいてロシアに対する金融制裁について指摘した上で、Ⅴにおいて今回の経済制裁において最も注目すべきロシア中央銀行の資産凍結について検討し、あわせてⅥにおいて、ロシアによる非友好国の企業の資産の接収の恐れとそれへの対応、Ⅶにおいて、ウクライナ支援のためのロシア資産の充当の可能性について検討する。¶001