2021年の東京オリンピックの国別メダル獲得順位で、中国は金メダルとメダル総数が2位、2022年の北京冬季オリンピックでは、メダル総数は11位ながら金メダルで3位に入った。パラリンピックの両大会はいずれも1位であった。このように競技スポーツで躍進を続けるだけでなく、昨今の中国は、経済発展に伴い日常的にスポーツを楽しむ人々が増え、スポーツへの社会的な関心も一段と高まっている。

中国憲法は、「国は、スポーツ事業を発展させ、大衆的なスポーツ活動を展開し、人民の体質を増強させる」(21条2項)と定める。また、スポーツに関する基本的法律として、スポーツ法(全8章54カ条)が1995年に制定されている。その後、スポーツをめぐる社会環境が変化する中で、中国政府は一貫してスポーツ政策を重視してきた。近年は「国民体力増進計画」(中国語原文は「全民健身計画」、5年ごとに策定)や「『健康中国2030』計画綱要」(2016年10月)など、国民の健康増進とスポーツ振興を連動させた施策が強化されている。2019年8月には、スポーツにおけるガバナンス強化を含め、国のスポーツ政策の基本方針と2050年までの具体的な達成目標を定める「スポーツ強国建設綱要」が取りまとめられた。基本医療衛生健康促進法(2019年12月制定)にも、国民の体力増進のための事業推進、公共スポーツ施設の整備等に関する規定がある。