Ⅰ. はじめに

令和4年5月11日、第208回国会において、「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律」(令和4年法律第43号。以下「新法」という)が成立した。この法律は、安全保障の確保に関する経済施策を総合的かつ効果的に推進することを目的として、特定重要物資の安定的な供給の確保、特定社会基盤役務の安定的な提供の確保、特定重要技術の開発支援及び特許出願の非公開という4つの制度を創設するものである。本稿では、このうち特許出願の非公開について、その制度の概略を述べる。