Ⅰ. 本稿の対象

放送法は、テレビ放送などの基幹放送1)をすることができる機会をできるだけ多くの者に対し確保することにより、基幹放送による表現の自由ができるだけ多くの者によって享有されるようにするため、1の者が保有できる放送局の数を規制している。このような規制をマスメディア集中排除原則と呼ぶ。この原則は、直接的には多元性を確保しようとする規制であり、多元性の確保を通じて、視聴者が多様な情報を入手できるようにするものである。また、基本的に各県を放送対象地域2)として放送局を置く方針3)と相まって地域の住民の知る権利に応えることも期待されてきた。