Ⅰ.はじめに

「大学受験で上京した際、○○空港のトイレで出産直後の女児を殺害し、遺体を都内の公園に埋めたとして、殺人と死体遺棄罪に問われた元高校生・○○○○(19)の裁判員裁判の初公判が、○○地裁であり、被告人は罪状認否で『間違いないです』と起訴事実を認めた」(なお、○○には実名が入る)1)。今回の特定少年に関する少年法改正で、今後このような記事を目にすることになる。

今回の少年法改正では、18歳・19歳を少年法上の少年として位置づけながら、特定少年として従来の少年法が予定している特別扱いとは異なる扱いを行う年齢層だとした。特定少年は、家庭裁判所の審判の対象である少年でありながら、①虞犯が適用されない(少65条1項)、終局決定に関して、②保護処分決定の要件と態様について異なる扱いをする(少64条1項)、③検察官送致決定のうち、原則逆送について、その範囲を拡大する(少62条2項)、少年犯罪報道について、④実名報道を公訴提起後(略式起訴は除く)は解禁する(少68条)、という18歳未満の少年とは異なる扱いがされることになった。